家族とは,“他の構成員から帰属認識されているひと(生者)の和集合で構成されるシステムとしてのユニット組織”である.家族看護学とは,“看護職者が主体となって,家族システムユニットが家族機能を自立的かつ自律的に維持・向上し,予防的ならびに療法的に家族症候に対応してその家族システムユニットの自己実現を可能にする実践科学”である.そして,家族支援は,ウェルビーイングな状態からイルビーイングな状態にあるあらゆる家族システムユニット,あらゆる成長・発達区分にある家族システムユニットのウェルビーイングを実現する.
私は,“Family First”を座右の銘として,国内外のフィールドにおける家族との時間を優先してきた.家族看護学は,現在進行形で進化しつつある学問であり,家族の幸福を実現するための努力を惜しまない.